HiddenLayer、AIセキュリティは急務!1億ドル調達

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セキュリティ企業が、従来のセキュリティエージェント本体だけでなく、そのエージェントが利用するツールやアドオンまでも監視できる製品の開発に躍起になっているというニュースが飛び込んできました。これは、セキュリティ対策が新たなステージに突入したことを示唆しており、日本のITエンジニアにとっても無関心ではいられない重要な動きです。

従来の「エージェント監視」だけではなぜ不十分になったのか

これまで、エンドポイントセキュリティの主役は、サーバーやPCに導入されるエージェントでした。このエージェントがマルウェアの検知や不正な振る舞いの監視を行い、脅威からシステムを守るのが一般的でしたよね。しかし、狡猾な攻撃者たちは、このエージェントの監視を掻い潜る新たな手法を編み出してきました。

特に顕著なのが「Living off the Land(LotL)」と呼ばれる攻撃手法です。これは、システムに元々備わっている正規のツールや機能を悪用して攻撃を行うものです。例えば、Windows環境であればPowerShellやPsExec、あるいはWMI(Windows Management Instrumentation)などが標的になります。これらのツールはシステム運用に不可欠なため、エージェントが安易にブロックすることはできません。結果として、正規のツールが悪用されても、エージェントはそれを「正規の活動」と誤認識し、攻撃を見逃してしまうという落とし穴があったわけです。

「ツールとアドオン」の監視が必須となる背景

このような背景から、セキュリティ企業はエージェント本体の監視に加え、エージェントが利用するサードパーティ製ツールや、OS標準のユーティリティ、さらにはそれらのアドオンに至るまで、より広範な可視化と監視の必要性に迫られています。

これは、具体的には以下のような意味を持ちます。

* 正規ツールの悪用検知: PowerShellスクリプトが不審な挙動をしていないか、PsExecが本来意図しないサーバーへのアクセスを試みていないかなど、正規ツールの「異常な使い方」を検知できるようになります。
* サプライチェーン攻撃対策: ソフトウェアのサプライチェーンが複雑化する中で、開発元で意図せず混入した悪意のあるアドオンやライブラリによる攻撃も増えています。これらを早期に発見するためには、実行時に利用されるツールやアドオンの挙動まで監視することが不可欠です。
* 未知の脅威への対応: シグネチャベースの検知では難しい未知のマルウェアや、ファイルレスマルウェア、インメモリ攻撃など、巧妙化する脅威に対抗するためには、プロセスの挙動やシステムコール、APIコールまでを詳細に監視し、異常を検知する振る舞いベースの分析が重要になります。

ぶっちゃけ、従来の「とりあえずエージェント入れとけばOK」という考え方は、もう通用しない時代になったということです。

インフラエンジニアへの影響と対策

このトレンドは、日本のインフラエンジニアにも直接的な影響を及ぼします。

まず、セキュリティ製品を選定する際の視点が変わってきます。単に「EDR(Endpoint Detection and Response)が入っているから大丈夫」ではなく、「そのEDRがどこまで可視化できるのか」「エージェントが利用するツールやOS標準機能の異常検知にどこまで対応しているのか」といった、より詳細な機能要件が問われるようになります。

次に、運用面での負荷増大も懸念されます。監視対象が広がるということは、検知されるイベントの数も劇的に増える可能性があります。これにより、誤検知(False Positive)の対応や、アラートのトリアージ、分析作業が複雑化する恐れがあります。インフラエンジニアとしては、これらの膨大な情報を効率的に分析し、真の脅威を迅速に特定するためのスキルやツールの習得が求められるでしょう。

さらに、既存システムの棚卸しも重要です。利用しているサードパーティ製ツールや、OS標準機能の利用実態を正確に把握し、それぞれのリスクを評価することが、新たなセキュリティ対策の第一歩となります。何がどこで動いているのか、誰が何を使っているのか、これが見えていないと、適切な監視も設定もできませんからね。

インフラエンジニアの視点(考察)

正直なところ、このニュースはインフラエンジニアとしては「来るべくして来たか」という印象と、「また設定項目が増えるのか…」という複雑な思いが交錯する内容です。高度化する攻撃に対抗するためには、監視対象を広げ、より詳細な振る舞いを追跡する必要があるのは理解できます。しかし、その一方で、導入されるセキュリティツールの複雑化、増大する運用コスト、そして現場のインフラエンジニアにかかる学習コストや運用負荷は、相当なものになるだろうという懸念が拭えません。

特に「エージェントが利用するツールやアドオン」の監視は、システムの深部にまで踏み込むことになります。これにより、パフォーマンスへの影響や、既存のアプリケーションとの互換性問題がより頻繁に発生するようになる可能性もあります。また、ベンダーによっては、監視できるツールやアドオンの範囲に差が出るため、特定のベンダー製品への依存度がさらに高まり、ベンダーロックインが深化する落とし穴もありそうです。個人的には、膨大なアラートの中から本当に意味のある情報だけを抽出するための、AI/MLを活用した高度な自動分析機能が、これからのセキュリティ製品には必須になると強く期待しています。そうでなければ、セキュリティチームがアラートの海に溺れてしまうのが目に見えていますからね。


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